(2019年11月8日にnoteにて公開した記事)
写真を本にして売りたい、あわよくばそれまでに使ったフィルム代現像代モチーフ代モデルさん撮影料…を少しでも取り戻したい。更にあわよくば、いつかこっちが赤字にならない程のお金をもらって撮影ができたら素敵…などと思ってるチハマです。
そこで感じたんですが…ものの値段を付けるのってめちゃくちゃ難しいですね!?
高すぎると誰も買ってくれないし、安すぎると材料費プラス数百円程度しか利益にならなくない…?と。安くしすぎて売れたとして、その値段で次も買える!とお客さんが思ってもこっちは赤字赤字も大赤字、血しぶき吹きまくりの出血大サービスをし続けていたら当然すぐに失血死してしまうわけで…。
でもやっぱり相場ってあるのであまりに高い値段を付けるとウーンとなってしまう…いや違うな。その値段を払ってもいいや!と思えるほどのものでなかったということなんだよな。
この間、3万ちょいする鞄を買いました。私にとって鞄は半ば使い捨てるもの、ハードに使うもの…だったのでこれまで買った鞄の相場は3000円くらい…。こんなに鞄にお金をかけるのは初めてでした。その鞄を見つけてから、デザイン・性能がどストライクすぎてトゥンク…これは…恋!?となり、すぐに買いに行ったのですが、値段を見て1年は片思いという形にとどめる結果に相成りました。
しかし先日、その鞄の生産中止のお知らせを見て、もう二度と手に入らないかもしれない…!?と思うといてもたってもいられず、清水の舞台からえいやっとダイヴする思いでクレカ一括払いでお迎えしたのでした。
届いてみると、なんとまぁかわいい鞄だこと…!鞄は本来中身を守るためのもののはずですが、鞄自体を守りたくなるようなこの可愛らしいフォルム、質感…!やっと会えたね…!と思わずギュッと抱きしめました。(引かないでお願い!)
そこで思いました。
これを作るまでにたくさんたくさん試作品を作ったんだろうな、その材料費だってあるだろうし、このパーツとか、この生地とかも高そう…え、作った人ちゃんと利益ある!?てかこれもう実質タダでは!?!?
もう少しお付き合いください。
数ヶ月前、ある人のzine(ジン)を買いました。zineとは何かざっくりというと…小作品集みたいなものです。12ページで1400円でした。ちょっと高いな〜とは思ったものの、好きな写真家さんのものだったので迷わず購入しました。
しかし届いてみたものを見てがっかり。内容はスカスカで全然工夫を凝らした後が見られないページの集合体…素材はいいからもっといいものが作れるはずなのに…。12ページという薄さが必ずしもダメなのではなくて、もっと毎ページ、工夫と努力がギュッと詰め込まれたような作品であれば、あの値段でも私は満足したはず…。逆にこの内容であれば、800円とかでもがっかりしてたと思います…。
お分かりでしょうか。
モノは違うので比較するのはそもそもちょっとおかしいのかもですか、3万ちょいと1400円。
かたや大枚はたいても大満足。かたや千円ちょいの出費にも関わらず、この人の作品を見るたびにあのzineを思い出して残念な気持ちになる……。
ものの値段をつけるのは大変なのは重々承知してるつもりですが、最終的には買った人が「この値段出しても大満足!」となるほど愛の強いものを作れたかどうかなのかな…などと思いました。