noa no atamannaka

フェミニストの読書記録、映画記録、考えていること

わたしとSNS

(2019年11月12日にnoteにて公開した記事)

SNSが苦手だ。

私が高校生の頃にはたぶんまだインスタもtwitterもそこまで普及してなくて、大学生になった頃にはみんなやってた、みたいな感じだったと思うけど、これがかなり苦手で頑なに手を出そうとしなかった。

自分の日記を垂れ流すなんて恥ずかしいし、自分の行動を逐一報告するなんて狂気だし、あと、たぶん「SNSをやっていない私」が好きだったんだと思う。

SNSをやっていることで課題が疎かになっているような学生を横目に、私はそうはならないわ、とでも思っていたんだろうな。

大学の頃、ある自主制作映画の手伝いをしていた時に「SNS宣伝係」なるものを任されたのだが普段全然やっていないものだから全く役に立たない。それどころか足を引っ張っていた。

普段馬鹿にしていたSNSが、宣伝費などかけられない自主制作の現場では特にめちゃくちゃ重要だということを痛感した。自分が必要ないと決めつけて、無駄なものと捨てていたものを、世の中の人は器用に使いこなしているんだと思うと途端に自分が無力な存在に思えた。

その後もSNSを辞めたかったが、このまま使いこなせないままだと、あの時乗り換えられなかった壁をそのままにしてしまう…とも思い、つづけていた。

会社に入る時にSNSの恐ろしさについて脅された。職業柄有名人と会うこともあるものだったので、その辺りの指導を徹底しておきたかったのだと思う。「SNSで君たちが、自分だとバレないと思って軽率に呟いたことは、ゼッッッタイ、君だということが特定できますので。そのあたり肝に銘じておくように」。その脅しがなかなかに恐ろしかったので私はすぐに、唯一機能していたSNSであるFacebookのアカウントを消した。

時は流れ、私は退職し、家にひとりで居ることが多くなった。

このままでは何者にもなれないまま、作品を作っても発表する場もないまま、おばさんになってしまう…そう思いSNSに力を入れようと思った。

ゆうこすさんの著書を読んだりSNSのイロハのようなネット記事を読んだりして私なりに勉強&実践した。

SNSのおかげで憧れの人に会えたり、その人のことを撮らせてもらえるようになったりもした。

SNSは良いところもあるけれど、やっぱり苦手という気持ちが晴れません。

それについては、また次回