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フェミニストの読書記録、映画記録、考えていること

2021-02-19 映画:マイマザー i killed my mother

2019/12/15 23:58

先日、インスタで面白い映画の感想を書かれてる方から「たまにはnoteに映画の感想書いて!」と言っていただき、え〜嬉しい〜書こう書こうと思いつつ。その方が見てくれるんだと思うとしっかり書かなきゃ〜…なんで思いばかりが募り、少しも文字数に反映されないまま今日まで来てしまいました。

23:00から書き始めて、果たして今日中に投稿できるか…!?頑張ります。

映画の感想シリーズ1回目は、天才とはこういうことか…と打ちのめされつつも、見るたび創作欲がふつふつと湧いてくる、グザヴィエドラン監督の「マイ・マザー」。

グザヴィエドラン監督がこの作品を作ったのはまだティーンエイジャーの頃だったということを知った18歳ごろの私は、生意気にも「わたしもこんなふうに!」などと思っていたのでした。嗚呼。

彼が子役の頃に貯めたお金を全部注ぎ込んで作ったというエピソードも好きで何回もそのインタビュー記事を読んでいました。

グザヴィエドランってスペルXavier DolanなんですがXから始まる名前て…すでに優勝…。

なかなか映画の感想がはじまらない。

 

母親と二人暮らしの高校生の主人公。母親とは毎日喧嘩が絶えない。

ウワ〜この感じ身に覚えあるわ〜な描写ばかり。母親は自分が言ったことをすぐに忘れたり、前はいいよって言ったことを「やっぱりダメ」とか言い出したり…。

原題のi killed my motherという一文を読んだとき、これは殺人者の息子の手記的な話なのかなと思っていましたが結果から言うと全然違う。まず殺してない。

彼は、棺の中で花に囲まれて眠る母親を空想の中で描く。また、学校で「親のサインが必要」などと言われたときに「実は親は亡くなっていて…」と言ってしまう。

そう、彼が母親を「殺して」いるのはあくまで想像の中なのだ。

彼は浴室で1人、自分自身にビデオカメラを向け独白をする。その中に「母を傷つける奴がいたら許せない、そいつをぶっとばす」というような台詞があるが、これが親子というものをめちゃくちゃよく表しているなと思っていて…。家族でない、他者に傷つけられるのは許せないが、じゃあ2人で仲良くくらせるかというとそういう単純な話でもない。

大人になったら一人暮らししたりして、親との適切な距離を模索することもできるけど、嫌でも毎日顔を合わさないといけない、学生のうちは特に辛いものがある。

多分、この作品をみて創作欲がふつふつと湧いたのは、このちょっとヘタな感じというか、技術的にうまくはないけど溢れるアイディアがやる気の純度を保って画面に現れてる感じが、自分もやればできるかもと思えたから…かな。

わたしの好きなシーンは主人公が恋人とセックスするシーンなんですがこれがめちゃめちゃおしゃれなのに体温も感じる名シーンで。音楽もいいし