noa no atamannaka

フェミニストの読書記録、映画記録、考えていること

のろい

2019/12/11 noteにて公開した記事を再掲載

「呪い」と漢字で書くのは何だかおぞましく、ひらがなにしました。

最近twitterで、このような内容のつぶやきを見かけました。

「一定層、女性側にもフェミニズムを恐れる人たちがいる。それは『自分の時はもっと大変だった』ということらしいが、自分が大変だったのであれば下の世代に呪いを継承する化け物になるなよ」

これを見てなるほど、とものすごく腑に落ちました。

私の周りには何人か、いえ、何人も、フェミニズムを恐れる女性・・・というか「呪いを継承する化け物」がいます。

このつぶやきを見るまでモヤモヤとしていて掴めなかったのですが、これだ、とストンと納得しました。

奴らは見かけはいかにも優しそうで、気さくそうで、物分かりの良さそうな見た目をしています。「誰々よりは私は優れている・マシだ」というようなことを平気で言います。

「自分がこれだけ苦労したのだからお前が楽するのは許せない」

これは先日のnoteでもチラと触れた、前の職場にいた一番嫌いな女の先輩に言われたことです。

twitterの人の言葉を借りれば、あの先輩は間違いなく、「呪いを継承する化物」だったなあ・・・。

この人に追い詰められて耐えられなくなり、MacbookPro15インチでその人の頭をカチ割ろうとしました。何度も何度も叩きつければ脳みそが溢れて動かなくなるか?というところまで考えました。が、それは良くない・・・と最後の理性1ミリが働き何とか思いとどまり、トイレにかけこんだはいいが私の暴力性は収まらず、トイレの壁に穴を開けるに至りました。

その後別の先輩に涙ながら「人を傷つける前にいますぐ会社をやめたい、でないとあの人を殺してしまう」と喚き、その日はもう帰りなと言われ帰宅したものの上司から「自分のしたことだから今日中にちゃんと謝らないとダメだ」と言われもう一度出社し、穴を開けてしまったところに謝りに行きました。

ところが事態はこれで終わりではありませんでした。

やつは退職後2ヶ月ほど経ってから、唐突に会社に訪れ、私をガラス張りの個室に閉じ込め「あの日のお前は態度が悪かった お前にまだ謝られていない」などと小一時間ほど説教(??)をしていったのでした。説教というか・・・自分がないがしろにされたのがいかに嫌だったか、みたいな話を、3回くらい、同じ話を繰り返してました・・・。

今思い出しました。やつは最後にはっきりいっていました。

「あなたに幸せになる呪いをかけてあげる」

な、何じゃそりゃクソいらねえ・・・・。

先日、朝の番組「あさイチ」で博多大吉さんがおっしゃった言葉が話題になりましたね。

私も記事を読んだだけなので見てはいないので恐縮なのですが、一応内容を書いておくと、

「母親からかけられた言葉」的なテーマが募集され、ほのぼのとした話題が続く中、最後に読み上げられた言葉が『あんたは幸せになれない』・・・。スタジオは一瞬凍りつき、皆困ったような感じになっているところで時間がなくなってしまったそうです。しかし例のお便りが読み上げられてから30分後、わざわざ話題を戻して、そのお便りを送った視聴者に対して「ここで読まれたことで呪いが解けたということで」「お幸せに」とおっしゃったのだとか。

これを見て、このお便りを送った視聴者以外にも「呪いが解けた」と思った人が少なくなかったようです。間接的に、自分も呪いが解けたと感じた、という人の文章を読みました。ちょっと泣いてしまった。

願わくば大吉さんみたいに、思わぬところで人の呪いを解けるような魔法使いになりたいけれども、それは叶わなくとも、せめて私の周りに潜む「呪いを継承する化け物」にはならないでいたい、と思ったのでした。